パトリシア・マキリップ著 原島文世訳 東京創元社 2009.1 978-4-488-52009-0

図書館で引き取られた孤児のネペンテスは、魔法学校の学生ボーンから預かった、不思議な茨文字に魅せられる。そこに書かれていたのは、征服の情熱に取り付かれた王アクシスと、彼を影で支えた女魔法使いケインの太古の物語。おりしも国は若き女王に代替わりしたばかり。自信も経験もない若き女王テッサラに、茨の大軍が攻め寄せるとの予言が下った。軍はどこから? 図書室と本の中と女王の三つの物語を統合してしまう力技はさすがファンタジーの名手マキリップ! 良く考えると矛盾もあるのに、大円団になるのはスゴイです。