ガブリエル・セヴィン著 早川書房 978-4151200939
妻の出身地の島に移り住み、島で唯一の書店の経営を始めたフィクリー、だが愛する妻が交通事故で亡くなり途方に暮れている。そんな彼の前に出版社の熱心な営業アメリアが現れるが、彼はけんもほろろに追い返す(この時点で、読み慣れた読者にはある予感がしますよネ)。だが、彼の家に置き去りにされた幼女マヤをひきとる決心をしたことから孤独な彼の暮らしに光が戻ってくる。本屋大賞受賞の書店もの、ということで期待して読んでみた。フィクリーが本を薦めるようすや、街の人たち(とりわけ警察署長のランビアーズ)との交流などがすてきで読んで損はありません。でも、全体的にほぼ予定調和のように進んでいって、「絶対泣けます!」というポップがたっていそうな本だ思ってしまった私は、スレすぎた読者です、ハイ。