メアリー・アン・シェイファー他著

イーストプレス 2013

駆け出し作家のジュリエットにガーンジー島から届いた手紙。彼女はその中にあった「ガーンジー読書とポテトピールパイの会」という一言に興味をそそられます。第二次世界大のドイツ軍の占領下のイギリス領ガーンジー島で、偶然にできた読書会。関係者との手紙をやり取りする中で、島の個性的な人々や占領下の暮らしが浮かび上がってきます。子どもを疎開させなければならなかった辛さ、飢え、ドイツ軍に連れてこられて強制労働をさせられていた人々の悲惨さ、その中で良心的なドイツ兵もいたことなど。ここに、ジュリエッタの前に現れたイケ面の若いアメリカ人の大手出版社の社長からのアプローチがからみ、ユーモラスなタッチで物語は進みワクワクです。